Q.テレビ番組って「テレビ局」の人が作っているんでしょ?
A.半分正解です。。
現役地方テレビ番組「編集マン」のドローマン です。
現代の日本は「働き方改革」と呼ばれ、仕事に対する考え方を改める風潮にあります。
そんな中、昔から「広告大理店」や「テレビ業界」などメディアを扱う職業は「ブラック」と呼ばれ続けている業界。これらはどうなっていくのでしょうか?
本サイトのブログでは、私が現在進行形で職業としている「地方テレビ番組制作会社の実態」や、「YouTubeで使えるテレビ番組編集のテクニック」などを解説していきたいと思います。
初投稿となるブログ記事。
今回は、上記のタイトルにあるように多くの方々が一番勘違いしている「テレビ局員」についてざっくりと触れたいと思います。
テレビ局と制作会社
テレビ番組を作っている人はテレビ局員ではない!?
多くの方々の認知として「テレビ業界」でかなり勘違いされがちな部分。
よく街中でテレビ取材班(ディレクターやカメラマン・AD・音声さん・照明さんなど)を見かけたりすると、「テレビ局の人」と大体の方が思うのではないでしょうか?
実は、そのスタッフはテレビ局の人ではなく、ほとんどが「テレビ番組の制作会社」の人なんです。
いわゆる、局やクライアントが依頼した映像を作る「下請け会社の人」です。
(私は「制作会社」の人間なので、「下請け」側になります。)
かなりざっくりまとめて言うと、
「局員=番組の放送をする人」・「制作会社=映像を作る人」という分担作業になっています。
もちろん、テレビ局のプロデューサーやディレクターがロケや編集業務をすることがありますが、
関東圏で作られる番組(全国放送されている番組)だとほぼ制作会社のスタッフが映像を作っていると思ってよいでしょう。
番組のエンドロールを見ると高確率で「制作協力」に関わった番組制作会社が書いているはずです。
「映像」自体は、基本的に制作会社が作っていると思っていいです。
よって、「番組を作っている人=テレビ局の人」と言うのは間違いに等しいと思います。
なぜ、そのような勘違いが生まれる?
なぜ、「テレビ番組制作をしている人=テレビ局の人」と言うイメージが強いのでしょうか?
2点ほど考えられるので紹介します。
これは、あくまで個人の考えなので確実ではありません。
1.会社自体を表に出しずらいから
「番組制作会社」自体があまりメディアの露出がないからだと思います。
アニメ会社なら「ジブリ」や「京都アニメーション」、「シャフト」…といくつも出てくるのですが、
番組制作会社になるとなかなか出てきませんよね。
もちろん、有名な制作会社もあります。
3つあげるとしたら、
・IMAGICA | https://www.imagicalab.co.jp/
・共同テレビジョン | http://www.kyodo-tv.co.jp/
・日企 | http://www.nichiki.co.jp/
など…
どれも、誰もが見たことのある番組を制作している会社です。
しかし、IMAGICAさんのホームページを見ると、関わった具体的な番組名が見当たりません。。
そう、ここが「メディアの露出」が少ない部分の鍵になります。
ほとんどの制作会社は、複数のテレビ局と繋がっているため、
ライバルになる他局の番組に関わっていることを示すことは、あまりよくないとされています。
ホームページに番組名を書いていないのもその理由でしょう。
つまり、
「複数の局と関わっている会社 → メディアに取り上げずらい」となるため、
あまり公にならないのです。
番組名を堂々と公表している会社は、
ある一定の局の番組をメインに制作している場合が多いです。
例えば、上記の「日企」さんは「日本テレビ」の番組をメインに制作しているかと思います。
2.顔になるものがないから
アニメなら有名どころの制作会社が頭に浮かぶのに、テレビ番組になると出てこない。
どうしてもアニメの場合、キャラクターが顔になるケースが多く、
“トトロならジブリ”
“ハルヒなら京都アニメーション”
“阿良々木暦ならシャフト” など…
のように会社を思い浮かべられるキャラやアニメのタイトルが多いです。
反対にテレビ番組となると、
「有名人の他局や他番組の出演」、「どの番組似通った演出」等々、顔となる部分が薄れていることが、
“この制作会社が作ったんだ!”と言うイメージをもたれないのではないでしょうか。
テレビ局と制作会社の違い、なぜそうなるのか?をなんとなく把握できたところで、
「テレビ局員」は実際どんな仕事をしているのか?をまとめて解説していきましょう。
テレビ局員は何をしているの?
では、実際テレビ局員(営業や人事などの部署がある中の「番組制作」にいる方)は何をしているのでしょうか?
地方のテレビ業界も関東圏の形態と似ているので、私の周りの環境を例にお話します。
まず、テレビ局内で“こんな番組を作りたい”などの打ち合わせが行われ、
内容が決まり次第、プロデューサー(基本1人 ※複数の場合もある)となる人がその番組を具現化できる制作会社に依頼します。
その後、プロデューサーと制作会社側のディレクターが入念な打ち合わせをして、台本→ロケ→編集→放送という流れになります。
この流れの中で、局員(プロデューサー)の仕事はと言うと。
・ディレクター(制作会社)が作った台本のチェック。←放送事故になるような内容ではないかを真偽
↓
・ロケに一緒に出向く。←実際にロケ場所に行ってみたら思っていたものと違うこともある
↓
・ディレクターが編集した映像を見る。←放送しても良いコンテンツかチェック
↓
番組放送
大まかに言うとこんな感じ。
つまり、局員の仕事は「番組のプロデュースとできた映像のチェック係」になるでしょうか。
地方によって様々なので一概に言えませんが、
大体がプロデューサーとして最後まで見届ける役目がテレビ局員の仕事になります。
しかし、地方の場合はテレビ局員も制作会社のスタッフ同様に業務をすることがあります。
なぜなら、時間も人も予算も少ないからです。。
地方によって様々ですが、毎週の休日に地方ならではの情報バラエティやドラマなどの番組があると思います。
その番組は局員(制作部)のみが制作している場合が多いです。
まとめ
かなり大まかな説明になってしまいましたが、
テレビ局のスタッフは形となった映像を放送する側、
制作会社は映像を専門に作る側として分担されて成り立っているケースが多いです。
取材班を町で見かけたとしても、「テレビ局の人」ではない可能性が高いので、
今後は「映像専門の制作会社の方々」とでも呼んでみるとよいでしょう。。
もし、テレビ番組を作りたいと考えている方は、
「こういう番組を作りたい!」とプロデュースする側になりたいのか、
「映像表現をしたい!」と制作をしたいのかで職業が変わってきます。
私は俄然、映像を自分で表現したい派でしたので、制作会社を選びましたが笑
テレビはまだ終わらない文化だと思っています。
たくさんのスタッフが関わった映像表現を考えながら番組を見ると、
また違った見え方があるかもしれません。
本サイトは、YouTubeや広告などで使用できそうなテロップとフレーム配布サイトです!
ぜひ、そちらの方もご覧ください!
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